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地声と裏声はどう違うの?喉周辺の筋肉について簡単に説明します

地声 裏声

普段なんとなく意識している地声と裏声。「地声が弱い感じがする」「裏声が苦手できれいに出ないんだよね」などという声をよく聞きます。しかし、地声と裏声の違いについてよくわからないという方も多いのではないでしょうか。

かえる

今回は、地声と裏声で使われる筋肉について簡単に説明するよ

どうして声の高さや質を変えられるの?

地声 裏声

声のもとは喉の中にある声帯の振動になりますが、その状態によって声の高さや質を変えることができます。

声帯の振動数が上がれば高い声、振動数が下がれば低い声声帯がしっかり閉じていれば強い声になり、声帯が緩んでいれば息もれが多くなりやわらかい声になるなどです。

音の高低のイメージの例としてよく挙げられるのはギターや太鼓など。ギターの弦や太鼓の皮の張力を上げると音が高くなり、低くなると音が低くなるのに似ています。

ぴー

声帯は、成人男性で1.5cm~2cm、成人女性で 1 cm〜1.5cmほど。喉の中に小さな楽器を持っていると思うとおもしろいね

地声と裏声の違い

地声 裏声

特徴を簡単に説明すると…

  • 地声 …主に声帯を閉じる筋肉が働く。声帯全体が使われる。振動幅が大きい。・声質→力強い、太い感じ
  • 裏声 …主に声帯を引き伸ばす筋肉が働く。声帯が張っている状態なので表面しか触れ合わない。振動幅せまく、振動数が多い・声質→やわらかい、細い感じ

特徴は上記のとおりですがはっきりと区分できないこともあります。

例えば、女性には地声の閉じる筋肉が弱く、地声も裏声のように密度が低い感じになっている場合もありますし、男性でうまく裏声を使えない方などもいらっしゃいます。

地声、裏声の要素は絡み合っているので、厳密に分けることは難しいと思いますが、それぞれの筋肉を使えるようにして、うまくバランスをとっていくことで声が出しやすくなります。

声に関係する筋肉

地声 裏声

喉の中に様々な筋肉が存在していて、声帯を開閉したり伸縮させたりして声をコントロールしています。声帯を動かすための筋肉は、前述した声帯を閉じたり引き伸ばしたりする働きのものなど、左右対称に5個ずつあります。

喉の中の筋肉が動くイメージ

詳しい筋肉の名前を覚える必要はないと思いますが、声帯の動きをざっくりイメージできるとするとトレーニングの助けになるかもしれません。

ここでは、視覚的にイメージしやすい動画を紹介しますので興味のある方は参考にしてくださいね。

出典:YouTube「Vibration of the Vocal Folds」

声帯の位置や声が出る仕組みについては、以下の記事で解説していますので合わせて参考にしてみてください。

ボイトレにはイメージが大事!声が出る仕組みをわかりやすく解説します

地声に重要な筋肉

地声 裏声

出典:歌手ならだれでも知っておきたい「からだ」のこと(一部改変)

地声に重要な筋肉に甲状披裂筋という筋肉があります。筋肉の呼び名はさまざまで、地声筋などと呼ばれることも。

甲状披裂筋の内側(声帯筋)は、収縮して声帯の長さや硬さを調節します(別名内筋)。甲状披裂筋の外側は、声帯を閉鎖したり、前後に収縮して声を低くします

位置については、上図を参考にしてみてください。

裏声に重要な筋肉

地声 裏声

裏声に重要な筋肉に輪状甲状筋という筋肉があります。喉の前の方にあることから、前筋とも呼ばれます。

輪状甲状筋は、繋がっている甲状軟骨(喉の前の方にある軟骨です)を倒すことで、声帯を引き伸ばし、振動数を上げ高い声をつくります。ギターに例えると、弦を巻くペグのような役割です。

位置は上図、動きのイメージは下のイラストを参考にしてみてください。

地声 裏声

出典:「奇跡のハイトーンボイス トレーニング」(一部改変)

声帯を引きのばす筋肉がスムーズに動くほど、高い声が出しやすくなります。また、輪状甲状筋が柔軟に動くと音程のコントロールもよくなります。

地声と裏声はメインで使われる筋肉が違う

地声 裏声

地声と裏声の捉え方、呼び名は様々ありますが筋肉の仕組みから今回は説明してみました。

発声で何かうまくいかないことが出てくる場合は、声帯の動かしかたや状態が関係している事が多いといわれます。

力強い声の人、高音がきれいな人…、その人の発声のしかたは、知らず識らずのうちに自分なりに声を使ってきた結果です。

いろいろな声のタイプがありますが、身体の仕組み自体は共通しています。“声を良くしたい”と思うけど、イメージだけでうまくいかないときは、生理学的な観点から理解してトレーニングしてみるのもひとつですよ。

mayumi

ただし、発声は全身運動。身体のあらゆる筋肉の動きが適切に連動して、健康的かつ効率的によい発声につながります。今回解説した筋肉だけではなく、前の記事で解説しているストレッチや呼吸などとトータルで考えてトレーニングするのがおすすめですよ。

参考:メリッサ・マルデ/メリージーン・アレン/クルト=アレクサンダー・ツェラー 監訳:小野ひとみ 訳:若松恵子・森薫 歌手ならだれでも知っておきたい「からだ」のこと 春秋社 AKIRA著「魅惑のハイトーンボイス養成メソッド」つた書房